タワーマンションでグランドピアノを弾くための4つの注意点!

人により趣味は様々あるものですが、中でも音楽をたしなむという方は非常に多いのではないでしょうか。
一般的には、ギターやバイオリン、フルート、エレクトーンなど様々な楽器がありますが、その中でもグランドピアノともなれば、サイズや重さが大きく、持ち運びなどを考えると、自宅でレッスンするとなると諦める人も多いのではないでしょうか?
そもそもタワーマンションで、グランドピアノの演奏は可能なのか?ということから、搬入の方法と騒音トラブルにならないための対策まで、ご紹介していきます。
Contents
タワーマンションでグランドピアノを弾くことは可能なのか?
様々な楽器がありますが、グランドピアノともなれば、その重量は200kg~350kg程。「そもそも搬入ができるのか?」という疑問の前に、やるべきことがあります。
それは、タワーマンションの管理組合で楽器に関する規定がないか確認することです。
やはり騒音の問題などで、トラブルの種ともなりやすいので規定がある可能性は高いです。また、音の問題だけでなく、床の耐久性についても管理会社に確認したほうがいいでしょう。
せっかく購入したにも関わらず、ピアノが禁止されていると無駄にもなりますので、まずはこの点から確認が必要です。タワーマンションの中には、防音効果を施した共有施設があり、そこで楽器の練習ができるものもありますので、これについても確認するといいかもしれません。
このような事情を確認した上で、了承が得られたら搬入の問題です。
高層マンションへの搬入は可能か?
タワーマンションへのピアノの搬入の仕方は2通りがあります。
・クレーンで吊り上げて室内に運ぶ方法
・細かいパーツをばらしてエレベーターで運ぶ方法
クレーンを使う場合は、費用もかかりますし、高階層のタワーマンションではまず不可能と考えてよいでしょう。
一方、エレベーターで運ぶ方法は費用もそうかからず、一般サイズのエレベーターでもグランドピアノをバラして運ぶことも可能となりますので、ピアノ専門の運搬業者に問い合わせてみるといいでしょう。
グランドピアノは、本体、脚、ペダルなどを取り外すことができます。搬入先のエレベーターや玄関の間口などの幅など予め図っておいて可能かどうか確認しましょう。
運搬料金としては、ピアノ自体重量あり、搬入に時間と人員を要するので高額になる場合がほとんどです。相場としては、ピアノの重量と搬送距離によって変わりますが、30,000〜70,000円程度として考えておいたほうがよいでしょう。
また、階数によっても料金が変わる場合もあるので、お問い合わせの際には必ず確認しましょう。
それと心配なのは実際の搬送と搬入時のピアノの扱いです。ピアノの梱包方法や、搬出搬入方法、調律、万が一の時の補償などを確認しておきましょう。
タワーマンションで演奏するためのルール
タワーマンションへグランドピアノを置けるかどうか、まずは、管理会社の規約をチェックすることが必要だとお伝えしました。
実際に演奏することについても、管理規約に条件がある場合があります。
演奏可能な楽器、演奏可能な時間帯などの条件、もし、騒音トラブルで近隣の住民とトラブルになった際の解決方法など、このような点も、チェックしておく必要があります。
つまりは、楽器が可能だからと言って、「24時間、大音量で演奏してもOK」というわけではないと言う点を心得ておきましょう。
思い切り演奏したい人は
「近隣の住民を気にせず、思いきり、遠慮せずに弾きたい!」という方は対策を取りましょう。
最近では、グランドピアノでも消音装置を取り付けて生音と電子音の切り替えをすることが可能になっています。
昼間、気にしなくてもいい時間帯は生音で、夜などは電子音でと、時間帯や状況に応じて切り替えることができるのでとても便利です。
ただ、鍵盤を叩いた時や、ペダルを踏んだりした時に発生する震度音はどうしても床に響きやすいです。
ピアノの下には防振マットなどを引くなどの対策が必要となってきます。
その他には、防音室を作るという対策も効果的です。ユニットタイプの簡易防音室を部屋に置くことで、思い切り演奏する環境を作ることができます。
ただ、どうしても費用がかかってしまいますし、部屋自体が窮屈になってしまうというデメリットがあります。
防音対策
防音室を作るまではしなくても、上手に対策をすることで、外部への音漏れを低減することはできます。
音の特性を知った上で、対策を取ると効果的ですので、ケースごとの対策方法をご紹介していきます。
階下の対策
ピアノの騒音トラブルで多いのは、階下からのクレームのようです。
階下へは、床を伝って響く音、「個体振動音」対策が効果的です。
遮音効果があるゴム製のシートや、防振シート、防振材に合わせて、吸音効果のあるウレタンシートや吸音カーペットなどを重ねて敷くことで階下への防音対策は可能です。
いずれも、ホームセンター等で売っているものです。遮音と吸音、この両方を防ぐことが効果的な防音対策としては大切です。
隣家や階上の対策
直接ピアノが接していない隣家や階上への音漏れについては、そもそもコンクリート造りのマンションでは遮音効果が高い材料なので、階下よりも小さいと言われています。
対策としては、「空気振動音」を防ぐことが大切です。
楽器店や防音対策グッズを販売しているお店などで、簡易防音壁をとりつけることが手っ取り早いです。遮音シート、吸音効果のある材料を壁に貼り付けるだけでも効果があります。
窓からの音漏れ対策
防音対策で忘れがちなのが、窓からの音漏れ対策です。窓の遮音力はコンクリート壁の約半分程度と言われています。
そのため、意外と高範囲で音が漏れる場合があります。
一番簡単な対策としては、ホームセンターやインテリアショップで防音カーテンを取り付けることです。簡単に取り付けることができますし、金額も安いです。
しかし、カーテンの場合はその隙間から音が漏れてしまう場合があるので、取り付けの際に隙間を作らないように注意が必要です。
その他、窓からの音をより防ぐものとして、二重窓や複層ガラスにする方法もあります。
これは、工事が必要になるので、コストはかかりますが、音漏れはかなり防ぐことができますし、日中に光を遮ってしまう遮音カーテンを閉めなくてもいいというメリットもあります。
まとめ、騒音トラブルにならないよう確認と対策を確実にしましょう!
タワーマンションでグランドピアノを弾く際の方法や騒音トラブルにならないための対策をお伝えしてきました。
最後に、もう1つの対策として、下階や隣家など、音が響きそうなお宅へ、ピアノを弾く旨の挨拶をしておくことです。
「○時からピアノのレッスンをします」
「○時以降は絶対に弾きません」
「ご迷惑をお掛けすることがあればいつでもおっしゃってください」
など、最初に挨拶を入れておくだけで印象が随分と変わるものです。
ですが、音や振動に敏感な隣人や階下の方が住んでいるかもしれませんし、その感じ方は人それぞれですので、タワーマンションではピアノは弾かないというのが一番の対策です。
また、マンション自体ではピアノの演奏が問題なかったとしても、クレームがあった場合は意固地にならず素直に従うことも必要だということもお忘れなく。