タワーマンションを購入すると後悔する7つの注意ポイント

最上階からそよ風に当たりながら一望できる街の煌びやかな夜景。
スポーツジムやプール、温泉施設やバーラウンジなどの豪華な共用施設を持つタワーマンション。
ラグジュアリーでロマンチックでまるで夢にでも出てくるようなとても魅力的な生活に見えますよね。
そんな生活に憧れてタワーマンションの購入を考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、ちょっと待ってください。
実際にあなたが頭の中でイメージしている通りの都合の良い生活がタワーマンションで手に入るのでしょうか?
多くの人が住んでから後悔するタワーマンションの実生活の裏事情を紐解いていきましょう。
Contents
タワーマンションの修繕事情
これは一般の方はあまりピンとこない話かもしれませんが、建築物は時間経過や環境によって必ず経年劣化していきます。
タワーマンションは一般的なマンションや一軒家に比べたら圧倒的に大きいですよね。
ということは何年後かには必ず大規模な修繕工事が必要になるというわけです。
タワーマンションには軽量気泡コンクリート(ALC)が用いられているのですが…
それを窓枠と組み合わせて外壁を組み立てていきます。
そしてALCと窓枠の間にはコーキング剤が充填されるのですが、
コーキング剤は一定年数が経てば必ず経年劣化がし、そのすき間から雨漏りが始まります。
つまり、定期的な大規模修繕工事は必ずに必要になるというわけです。
それに加えて、タワーマンションの修繕工事は通常の修繕工事よりもはるかに手間のかかる方法でしか工事をすることができません。
というのも通常のマンションでは足場を組んで修繕工事が行なわれるのですが…その高さの限界が14階前後でそれ以上の高さになると足場を組んでの工事ができなくなります。
また、クレーンを用いても高層階の高さには届きません。
現在、タワーマンションで用いられている修繕方法は2つ。
屋上でゴンドラを足場を吊るす手法と柱を立ててから移動式昇降足場を設ける手法があります。
この方法は足場を組んで修繕工事をするよりも大幅に手間が掛かり、更にはその上高層階は強風に煽られるため風が強い日は工事が不可能になります。
つまり効率的な修繕工事ができないわけですので、修繕には時間もかかりますし、人件費も当然ながら大きく膨れ上がります。
先ほど定期的な大規模修繕が必要になると言いましたが…年数が経過すればするほど当然ながら修繕に必要な個所は広くなっていきます。
このことから、タワーマンションは年月が経過すればするほど修繕・維持に追われる状況になります。
贅沢するために買ったはずのタワーマンションがまさか修繕に追われる日々が来ることになるとは購入時に予測はしていないと思います。
購入してから後悔しないためにも修繕費のことは十分に考慮してから検討してください。
強風で洗濯物が干せない
実は…タワーマンションの高層階は窓を開けられないことをご存じですか?
「リビングで窓から自然の風を感じながら心地良いひとときを…」と想像されている方は残念ながらそういったことは全くできません。
理由として高層階はかなりの強風が常に吹き荒れているからです。
洗濯物もハンドタオルやハンカチなどの軽い洗濯物であれば、強風により簡単に飛ばされてしまいます。
そのため、タワーマンションの高層階では洗濯物を外に干せない決まりになっているところも多いのです。
つまり、洗濯物を乾かすには洗濯機の乾燥機を使って乾かすか、浴室乾燥機で乾かすかしか出来ないということです。
さらに窓が開けられないことで換気するにも空調設備に頼らざるを得ない場合が多いです。
外に洗濯物を干せない。自然換気もできない。
窓を開けられないというのは思っている以上に不便さを感じてしまうかと思います。
もし自然の風を感じながら毎日を過ごしたいと考えている場合はタワーマンションの高層階ではそれができませんのでご注意ください。
エレベーターで待たされることが多い
エレベーターは待ち時間もなく常にスムーズに動いてくれるかというとそうではありません。
通勤時間帯などタワーマンションのエレベーターはとてつもなく混雑します。
当たり前ではありますが、タワーマンションの住民全員が通勤や通学で利用するわけですので…場合によっては各階に停車しなければならないという事態も。
通勤時間などの急ぐ時間帯に限ってエレベーターがスムーズに動かないという事はよくあります。
タワーマンションの高層階は外への出入りに時間がかかってしまうため、外へ出るのが億劫になる人も珍しくありません。
そう考えると、活動的な人にとってはタワーマンションの高層階はかなり不便さを感じてしまうかもしれません。
タワーマンションの共用付属設備の問題
タワーマンションの付加価値を高めるためにそのマンション独自の共用設備がアピールされていますよね。
・スポーツジム
・温水プール
・バーラウンジ
・コンビニ
・キッズルーム
・スパ、大浴場
・コンシェルジュサービス
など
確かにマンション内にあると便利そうに見えますが…これらの設備は決して無料で使えるわけではありません。
それらの施設の運用費用は住んでいる人が支払っている管理費用によって維持されているということです。
使用頻度は関係なくそのタワーマンションに住んでいる限り、その設備に負担しなければならないのです。
もしあなたがその設備をほとんど利用する機会がないのであれば、使っていない施設に対していつの間にか負担を強いられてしまうということです。
それはマンションの購入時だけでなくそのマンションに住み続ける限りは使ってもいない共用設備に対してお金を搾り続けられるわけなので…必ずしも便利になるとは限らないということ。
マンション内にそれらの施設がなくとも、少し外を出歩けばいくらでも利用できるわけですので…
マンション内の贅沢な共用設備に魅力を感じているならば本当に自分にとって必要なのかを冷静に考えてみてください。
高層階は地震が起きた時の問題点
タワーマンションは当然ながら地震が発生した事態に備えて地震の揺れに対応した構造になっています。
『免振構造』と呼ばれるものですが、それがどんな構造かと言われると、
地下の基礎と建物の間に免振装置を設置し、地盤と建物を切り離すことでダイレクトな揺れを和らげます。
揺れに合わせて装置がスライドして和らげる構造になっているため、地面に近い階になるほど免震構造は効果が見込めます。
しかし…高層階はどうなるかというと建物にたわみが発生するため、高い場所になるほど逆に揺れが大きくなる事態が発生します。
実際に地上では感じることがないちょっとした小さな揺れも高層階では本棚や食器棚が倒れるほど揺れたという話はよく聞きます。
何より不便なのは非常事態の時に停電が発生してエレベータなどが止まってしまうということもあるということです。
タワーマンションでは停電時に自家発電装置で動く非常用エレベーターの設置が義務付けられていますが…
そんな時はエレベーターが混み合うためどのみち迅速な避難は難しいです。
となると、階段での上り下りが必要になってくるわけですが…
東日本大震災のときには停電により懐中電灯で照らしながら階段を使わなければならなかったという経験者の声もあります。
タワーマンションの高層階では大災害が起きた時に迅速な避難が難しくなることを覚悟しておく必要があります。
タワーマンションの眺望の良さの裏に隠れたデメリット
タワーマンションの綺麗な夜景や眺望に憧れて住みたいと思う人も多いかもしれません。
実際にタワーマンションでは景色が楽しめるように大きな開口で見晴らしの良い窓になっていることが多いです。
ここから夜景を眺めるとなると確かに幻想的でロマンチックな気分に浸れることだと思います。
しかし…一方で朝や昼間はどうでしょうか?
周りには日差しを遮る建物も影もなくずっと直射日光に照らされる状態になります。
そうなると、強烈な日差しをダイレクトに浴びて日焼けすることになるので、カーテンやブラインドの装備が必要になってきます。
更には夏であれば直射日光により室温が上昇するため24時間冷房が必要にもなってきます。
電気代はかかるし、眺望の良い窓ガラスもカーテンなどで斜光する必要があるため、
実際は思ったような眺望を楽しむことは難しいようです。
タワーマンションの資産価値の問題
タワーマンションが数が少なかった昔であれば、希少価値が高かったため、タワーマンションを売って儲けたという方もいらっしゃるようです。
しかしそれは、修繕維持費などの問題が世間に知れ渡っていないことで、多くの人がタワーマンションに価値を置いていたからでもあります。
しかし、今後タワーマンションの問題点が浮き彫りになり、多くの人に認知されるようになれば、誰も買いたがらない時代が来ることが想定されます。
修繕維持ができず管理が行き届いていないタワーマンションは資産価値が下がりますので投資目的で購入される場合は注意が必要です。
まとめ
今回はタワーマンションを購入したときに後悔するポイントについて紹介しました。
マンションの管理や維持に関連するものが多いですが…
中には高層階に住んでしまったことで返って不便になってしまうこともあります。
そもそも人間は何十階もある高い場所に住むようには作られていません。
そう考えれば不便を感じる瞬間が出てくるのは当然かと思います。
もし、タワーマンションを購入する際は、良い部分だけではなく、発生する問題点も冷静に考慮してください。